障害の基礎知識~介護福祉士試験編~

~肢体不自由・知覚障害の重複~

ここでは介護福祉士試験に必要な「障害の基礎知識」についての出題ポイントをまとめています。複数の障害が重なる例は少なくない。肢体不自由に知覚障害の重複、あるいは肢体不自由に知的障害の重複などである。ときには、肢体不自由・知覚障害に知的障害も重複している場合もある。

【出題ポイント!】

①医学的知識を理解し、介護方法について学ぶこと。
②視覚障害・聴覚障害・言語障害など、それぞれの障害に対する正しい知識を身につけて、コミュニケーション方法について整理しておくこと。
③内部障害や精神障害についても、知識が必要である。
④障害が重なっている場合もあることを知っておく。

~いろいろな障害~

【視覚障害】
全盲と弱視とがあります。全盲には先天失明と中途失明とがあり、年長になってからの中途失明の場合は、見て学習したものも多いので、意識的には健常者に近くなります。行動面では、失明した年齢が高いほど適応が困難です。
弱視は、両眼の矯正視力0.04程度までを「重度弱視」、0.3程度までを「軽度弱視」といいます。
難聴は、聞こえが悪いだけでなく、音がひずんで聞こえるので、話を聞き分けるのが困難になります。「老人性難聴」は高い音から聞き取れなくなるので、声を張り上げるよりも、低い声でゆっくり話しかけるほうがよいのです。

【聴覚障害(両耳の聴力損失レベル〈単位デシベル〉と聞こえ方)】
聴カレベル:20~29dB
聞こえ方:普通に会話できるが、小さな音は聞き取りにくい。

聴カレベル:30~39dB
聞こえ方:1対1の会話は可能だが、聞き違いも起こりがち。

聴カレベル:40~59dB
聞こえ方:大声なら1mくらい離れても聞こえる。会議や、周囲の音が多いような場では、聞き取りが困難。

聴カレベル:60~79dB
聞こえ方:50cmくらい離れると、聞き取れず、会話が難しい。
障害等級:6級

聴カレベル:80~89dB
聞こえ方:耳に接するくらい近くで話す必要がある。
障害等級:4級

聴カレベル:90~99dB
聞こえ方:耳に接するくらい近くで大声で話す必要がある。
障害等級:3級

聴カレベル:100dB以上
聞こえ方:全く聞こえない。
障害等級:2級

【肢体不自由】
神経性疾患、関節疾患、血友病性関節症による形態異常、骨疾患、外傷性疾患、その他脊髄カリエスなどさまざまな原因から、肢体不自由は起こります。麻痺と欠損、また障害の部位の違いや程度により症状も対応も違ってくるので、障害者の数だけ肢体障害の種類があるといっても過言ではありません。

【知的障害】
軽度/IQ50~75程度・・・日常生活は支障ない
中度/IQ35~50程度・・・1人で生活は困難
重度/IQ20~35程度・・・ほとんど言語は使えず、身辺処理に介助が必要
最重度/IQ20以下・・・ごく簡単な言葉は理解できるが、生活は全面介助が必要

【内部障害】
心臓・腎臓・呼吸器・膀胱・直腸・小腸の機能障害に関して、障害程度等級が定められています。

【精神障害】
「精神保健福祉法による規定」
・統合失調症
・中毒性精神障害
・知的障害
・精神病質
・その他の精神疾患

~インフォメーション~

↑ PAGE TOP