高齢者の身体の特徴や病気について

~肉体は30歳くらいから老化が始まる。~

ここでは高齢者の身体の特徴や病気についての出題ポイントをまとめています。生理的老化・・・肉体は30歳くらいから老化が始まっています。60歳くらいになると、身体全体の細胞数が減る、細胞自体の動きが鈍くなるなど、徐々に色々な機能が低下していきます。

~高齢者の身体の特徴~

【出題ポイント!】
①生理機能、運動機能、知覚とも、年齢により衰える。
②高齢者の病気は定型化せず、特定が困難なことが多い。
③高齢者は身体的な余力が少なくなっている。
④高齢者に多い疾病について、代表的なものをおさえておく。
⑤高齢者が使用するときに注意が必要な薬についてしっておく。
【生理的老化】
「外観の変化および臓器の萎縮と機能低下」
高齢になると、身長・体重の減少がみられます。椎間板の萎縮や脊椎骨の扁平化、脊椎や下肢のわん曲、脂肪以外の身体構成成分の減少などによるものです。また、白髪、しわ、皮膚のしみ、毛髪が抜けるなど、外観全体に「老人の特徴」が現れてきます。臓器にも重量の減少や機能の低下が起こります。心拍出量が低下し、血管の弾性低下などにより、循環が悪くなります。肺機能も低下し、強制呼吸量が減少、機能的残気量が増加します。腎機能が低下し、濾過率や血流量に減少がみられます。胃液や唾液なども分泌が少なくなります。ホルモンの分泌量が減少します。また、脳の血流量が減少し、短期記憶の低下や共同運動の低下もみられるようになります。
「適応力の低下」
身体内部の状態を常に一定の状態に保つ働き(ホメオスタシス)は、高齢者の場合、平常時はよく保たれますが、病気、環境の変化、運動などの影響によりバランスを崩しやすくなっています。高齢者は予備力・適応力が低下しているのです。ホメオスタシスの低下は、具体的には、体温調節機能の低下、内分泌機能の低下(代謝機能の低下)などに現れます。
【運動や知覚の変化】
「運動機能」
運動機能は20歳代をピークとして、年齢とともにほぼ直線的に低下していきます。特に瞬発力や反射性は低下の幅が大きく、一方、持続的な運動能力は、瞬発力ほど急激には低下しません。
「知覚機能」
高齢になると、いわゆる「五感」が衰えてきます。これは感覚細胞の変化や減少、また、感覚を脳まで伝達する機能の低下などによるものです。皮膚の感覚が鈍くなり、また味覚、嗅覚の低下により、傷みかけた食物を、気付かずに食べてしまうような事故が起こることもあります。年齢に従って聴力は低下し、特に高い周波数の音が聞き取りにくくなります。
「反応時間」
反応は知覚と動作の連動ですが、どちらも年齢により低下します。視覚への単純反応時間の比較では、10代から20代にかけてが最も短く、年齢とともに反応時間が長くなります。

~高齢者の病気~

【高齢者に多い疾患】
「精神・神経系」
脳血栓・脳出血・クモ膜下出血・脳梗塞・アルツハイマー型認知症・脳虚血性発作・うつ病
「呼吸器系」
慢性閉塞性肺疾患・気管支炎・肺がん・肺結核・肺炎・肺真菌症
「循環器系」
本能性高血圧・動脈硬化性高血圧・腎性高血圧・狭心症・心筋梗塞・閉塞性動脈硬化症・慢性心不全・心房細動・房室ブロック・脚ブロック
「消化器系」
胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃がん・食道がん・直腸がん・胆石症・胆管結石・胆嚢がん・肝炎・肝がん・膵炎・膵がん
「内分泌系」
甲状腺機能亢進症・甲状腺機能低下症・甲状腺腫・悪性リンパ腫
「婦人科疾患」
子宮筋腫・子宮がん・乳がん
「血液系」
続発性貧血・鉄欠乏性貧血・悪性貧血・白血病・多発性骨髄炎・老人性紫斑病・骨髄形成症候群
「泌尿器系」
尿路感染症・神経因性膀胱炎・腎硬化・糸球体腎炎・糖尿病性腎症・腎盂腎炎・急性腎不全・慢性腎不全・腎梗塞・前立腺肥大・前立腺がん
「運動系」
骨粗しょう症・変形性脊椎症・変形性関節症・大腿部頚部骨折・脊椎圧迫骨折・慢性関節リウマチ
「代謝系」
糖尿病・肥満・るいそう・高尿酸血症(痛風)
【高齢者に注意が必要な薬】
「ジギタリス」
(目的)強心、利尿(副作用)不整脈
「降圧利尿剤」
(目的)血圧降下、利尿(副作用)低カリウム血症による脱力感・腸閉塞
「交感神経抑制剤」
(目的)血圧降下(副作用)抑うつ状態
「各種降圧剤」
(目的)血圧降下(副作用)起立性低血圧症
「抗不安薬」
(目的)神経症(副作用)ふらつき、めまい、尿失禁など
「抗うつ剤」
(目的)抗うつ(副作用)口渇、頻尿、排尿障害
「ステロイド」
(目的)抗炎症剤(副作用)消化性潰瘍、感染症にかかりやすい
「消炎鎮痛剤」
(目的)痛み止め(副作用)薬物性潰瘍による吐血・下血、腎・肝機能障害
「抗生物質」
(目的)感染対策(副作用)腎機能障害、聴神経障害
【整理メモ】
①高齢者の病気は、明確な症状をみせない場合がある。
②高齢者は身体の予備力が低下するので、脱水による体液バランスの変化でも、意識障害などが現れやすい。
③高齢者は、複数の疾患の薬を長期にわたって服用することが多く、腎機能も低下しているため、副作用も一般成人より現れやすい。


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